会計ソフト

やはり現金は自動化できない。

今やほとんどの会計ソフトで、銀行口座やクレジットカードの取引について、自動取り込みが可能となりました。

最後の砦は「現金」です。

しかし、こればかりはどうにも自動化できません。

物としての紙幣と硬貨のやり取りは、当人にしかわからない。

入力や仕訳の自動化は、誰かが取引の決済を見張っているという客観的な事実がなければ成立しないものです。
例えば、銀行やクレジットカード会社など。

全ての取引を自動化するためには、現金取引をやめなければなりません。
現金取引を極力避けることはできますが、完全になくすことは難しいでしょう。
なぜなら、消耗品や事務用品の購入、打合せや接待の飲食にかかる支出については、紙幣や硬貨しか使用できないお店が多いからです。

また、現金取引は他の決済手段に比べて、客観性が乏しいのもの事実です。
客観性を保証するための領収書の保存は大切ですが、領収書があれば間違いないかといえば、そうでないかもしれません(私は基本的に信用しますが)。
現金取引であれば、全く関係ない他の人から領収書だけをもらうことだって可能ですし、当人が取引を隠ぺいするため領収書を破棄した場合、調査は非常に困難になります(もちろん違法行為です)。預金取引であれば取引記録は通帳に残ります。

そしてミスも起きやすいです。レーシート1枚紛失しただけで、当然現金の実際有高と帳簿残高は合わなくなります。
数日経理をさぼると、合わない金額がどんどん大きくなり、現実離れした帳簿残高が独り歩きを始めます。そうなると合わなくなった原因は、当人にもわからないといった状態になります。

所得と税額の正しい計算のためには、いろいろと面倒な現金取引を少なくすることも、一つの近道と言えるでしょう。

しかし、全てを自動化できたとしても、問題はその中身ですが。その話はまた後日。

「freee」と「弥生会計オンライン」

クラウド会計ソフトの「freee」と「弥生会計オンライン」の両方を使用していますが、今や常識となりつつある銀行口座取引やクレジット取引の取り込みはどちらも可能です。

入力フォームの特徴ですが、

  • 取引について、収入、支出、振替のいずれかを選択させる。
  • 現金取引や預金取引など、取引手段を選択させる。
  • その取引自体の未決済・完了を選択させる(freeeのみ)。

このような形で、勘定科目の選択候補を極力絞り込むようにしているようです。

おそらく、簿記の素人さんに記帳を難しくさせている主な要因は、勘定科目の選択にあると考えたのでしょう。まぁ、当たり前ですけどね。

  • 仕訳帳など、一つの取引に勘定科目を二つも選択させるのはたぶん無理だろう。
    選択できたとしても貸借を逆に入力してしまったりするだろう。
  • 発生主義はあまり理解されないだろう。
    売掛金・買掛金、未収金・未払金など勘定科目を、何のヒントもなく直接選択させるのは難しいだろう。

などと想像して設計されているような気がします。

どちらのソフトも、65万円控除に必要な「仕訳帳」と「総勘定元帳」は勝手に作成してくれます。
もう借方・貸方で迷う時代は終わりましたよと。

また、「弥生会計オンライン」には仕訳の入力機能がありますが、「freee」には独自の入力フォームしかありません。
このあたり「freee」は、難しく感じさせるものは用意しないという姿勢なんでしょう。それがユーザーにいい印象を与えているのかもしれません。

とりあえず、両ソフトを使用してみた感想でした。

スマートフォンで撮影、記帳完了。

クラウド会計ソフト「freee」のスマホ版を試してみました。

動作はブラウザ版と大差なく、ストレスを感じることはありません。

カメラでレシートをパシャパシャしてアップロード、取引の入力開始時点で日付や金額はきちんと読み込んでくれてます。思ったよりも精度は高そうです。カメラ自体の性能にもよるんでしょう。

少額経費は支払ったらその場ですぐにカメラで撮影、取引先や品目などを選択補足して取引入力の完了(仕訳完了)ですね。

ちなみに、画像をアップロードしたからといって、そのレシートや領収書は捨てちゃだめですよ! 

画像データで保存するには事前に税務署に届け出る必要がありますし、解像度や領収書の金額によっては認められない場合があります。

詳しくはこちらを参照してくださいね。

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